神奈川大学 工学部 電気電子情報工学科

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Department of Electrical,Electronics and Information Engineering

センサレス&トランスミッションレス!日本初の「電気自動車」開発ドキュメント

4章 「夢」 ~これから求められる技術~

電気自動車を開発して分かったこと

ガソリン車の最重要部品は、命といわれているエンジンである。これを必要としないEVは、機構的に大変シンプルであり、部品点数も格段に小さい。 このシンプルさは、機械の素人でも、また小さなベンチャーでもEVを造れることを示唆している。事実、機械素人の我々が先駆的な新Ⅰ号、Ⅱ号を作り上げた。 シンプルさは、EVが大いなる設計自由度を保持していることも意味している。新Ⅰ号、Ⅱ号の開発を通じ、「バッテリーの廉価製造が可能となった際には、車の主役は多種多様なEVとなる」と確信するに至った。
産経新聞に紹介された新Ⅰ号試験走行の様子

産経新聞に紹介された新Ⅰ号試験走行の様子

未来の電気自動車

21世紀の車について語ろう。主役は、もちろんEVである。EVは高度な制御化、知能化に向かって進化するであろう。概略的ではあるが、ガソリン車で可能な走行制御性能は、EVではより簡単に達成できる。 高級ガソリン車並みの走行制御性能を、EVは余りに簡単に達成することもある。その一例が、加速性であり、静粛性であり、燃料である。 EVは、運転手の技量に応じてその性能を変えることも可能である。将来、運転癖補償のEV、自動走行のEVが出現しても驚くことはない。
新Ⅰ号の基本技術を確立した頃の新中教授記事

新Ⅰ号の基本技術を確立した頃の新中教授記事

繰り返した失敗の数だけ、成功に近づく。

これまでの紹介は、輝かしい成功話しのように響いたかもしれない。2000年4月発行の電気学会雑誌の新中研究紹介記事には、「添付の写真は、・・・、最初の成功データを与えてくれた愛機である。 初成功の夜、愛機を撫でつつ何度も何度も万歳を呟いた。涙が止まらなかった。艱難辛苦の7年が既に過ぎ去っていた。」とある。ST-EV新Ⅰ号、Ⅱ号の開発にも、幾多の困難が待っていてくれた。 諦める機会は何度もあったが、「成功万歳!!」のために、頓挫・後退を伴いながらも突進に突進を続けた。これが実相である。
イタリア某社との電気スクータの共同開発を伝える記事

イタリア某社との電気スクータの共同開発を伝える記事