近年、スマートフォンの性能向上やタブレット端末などの普及により個人が取り扱う情報量は増加を続けており、より高速な通信が必要とされています。現在、世界において4Gの10倍以上の通信速度を実現することができる5Gの運用が開始されています。本研究室では、このような高速通信を実現するためのコア技術について研究を行なっています。また、高速な通信だけでなく工場における機械制御や自動運転技術などにおいて要求される高信頼な通信についても研究を行なっています。このように様々な用途にあった通信方式について研究を行い、通信方式を確立することによって、より快適な生活の実現を目指しています。
[主な担当科目]
中村:通信網工学、電気電子情報実験Ⅱ
小松:電気電子情報実験Ⅰ・Ⅱ
・通信工学
より快適な生活を実現するために、次世代モバイル通信システムや次世代放送システムなどに適用が期待されるディジタル通信技術の研究を行なっている。
次世代地上デジタル放送における移動受信特性の改善、プリコーデットOFDM伝送における受信特性改善に関する研究、NOFDM伝送における受信特性改善に関する研究、MIMO伝送技術高度化に関する研究、UWBを用いた測位精度向上に関する研究。
OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing: 直交周波数分割多重)変調方式は、無線LAN(Local Area Network)やモバイル通信(4G・5G・Beyond-5G)、地上デジタルテレビ放送などで用いられています。また、次世代地上デジタル放送にもOFDM変調方式が用いられる予定です。今後も通信のさらなる高度化が必要になると考えられています。そこで本研究室では、さらなる通信速度の向上や受信特性の改善を目指し通信技術に関する研究に取り組んでいます。具体的には、以下のような研究があげられます。
1) OFDM変調信号の移動受信特性改善に関する研究
2) NOFDM(Non-Orthogonal Frequency Division Multiplexing: 非直交周波数分割多重)変調における復調方式に関する研究
3) MIMO(Multi-Input Multi-Output: 多入力多出力)システムにおける信号検出精度向上に関する研究
このような、今後の通信システムの基盤となるコア技術に関する研究を行なっています。
発表論文
1) A Study on Dual-Polarized MIMO-ICI Canceller with Complexity Reduction under the Mobile Reception of OFDM Signals, IEEE Transaction on Broadcasting (Early Access), Dec. 2018.