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電力・エネルギーシステム研究室

環境変化に対して順応的な電力・エネルギーシステム

本研究室では「環境変化に対して順応的な電力・エネルギーシステム」の実現に向けたシステムモデリング・社会デザインに関する研究を行っています。これまでのエネルギー供給システムは、多数の発電プラントや制御機器とそれらを統合制御するシステムによって成り立ってきました。一方で近年、低炭素社会の実現に向けた再生可能エネルギーの導入や需給調整力確保に向けた需要家側エネルギーデバイスの活用など、エネルギー供給システムのさらなる複雑化が進んでいます。では、どのようなシステム技術があれば、エネルギーの安定供給を維持したままより複雑化するシステムを運用することができるのでしょうか。このような問いのもと「不確実性」と「マルチタイムスケール」をキーワードとして研究活動に取り組んでいます。

  • 根岸 信太郎 准教授

    [連絡先]

    negishi@kanagawa-u.ac.jp

  • 佐藤 孝成 教務技術職員

    [連絡先]

    fs112043go@kanagawa-u.ac.jp

[主な担当科目]

根岸:基礎制御工学,パワーエレクトロニクス基礎

佐藤(孝):電気電子情報実験Ⅲ・Ⅳ

  • 研究分野

    ・電力システム工学、・オペレーションズ・リサーチ

  • 研究内容

    本研究室では、データサイエンスやオペレーションズ・リサーチといった数理科学の知見を取り込みながら複雑化する電力・エネルギーシステムの解析・制御・運用の方法論を創出し、次世代型エネルギー供給システムの構築を目指している。

  • 研究題目

    ・エネルギー経済シミュレータに関する研究

    ・エネルギーマネジメントの最適化モデルに関する研究

    ・再生可能エネルギー電源の運転計画最適化モデルに関する研究

    ・電力需要や再生可能エネルギー発電出力の予測モデルに関する研究

    ・エネルギー関連の時系列データ分析手法に関する研究

  • 研究紹介

    「不確実性」と「マルチタイムスケール」をキーワードに複雑化する電力システムの解析・制御・運用に関する研究を展開しています。特に確率的で不確実な状況下における最適化モデルに基づく意思決定技術(Prescriptive analysis)の電力システム応用に関心があります。具体的には、以下のような研究テーマを実施しています。

    1.将来シナリオに基づく電力需給シミュレーション・エネルギーミックスの最適化
    2.確率的なふるまいをする需要に対するエネルギーマネジメントモデル
    3.発電出力が不確実な再生可能エネルギー発電システムの運用計画手法
    4.スモールデータに基づく予測手法の開発

発表論文

1) Robust Scheduling for Water Pumping in Water Distribution System under Uncertainty of Activating Regulation Reserves, Energies, 14(2), 302, 2021.
2) 再エネ普及シナリオに基づく長期的な太陽光・風力発電導入価値変遷の分析,電気学会論文誌B,Vol.140,No.6,pp.521-530,2020.
3) A stochastic scheduled operation of wind farm based on scenarios of the generated power with copula, Electrical Engineering in Japan, Vol.205, Issue 3, pp.41-54, 2018.